サーバーと仲良くなろう!

クライアントから「サーバー・ドメインのこと教えていただきたいんですが…」と言われたら、少し身構えてしまいませんか??

「そもそも、サーバーって何ですか?」
「ドメインだけは持っててメールで使ってるんですが…」
「○○っていうツールと紐づけたいんです!」

こんな時に必要以上に慌てなくていいように、Webの仕組みや関係性の基本をおさえておきましょう!

Webサイト制作や運用に携わる中で、サーバーやドメインに関する設定に直面する場面は少なくありません。特に、Webディレクターや制作者にとっては、単に「公開すれば終わり」ではなく、環境構築やトラブル対応の一環として、サーバーまわりの理解が求められる場面が多々あります。

少々難解な話もあるかと思いますが、一回で理解できなくてOKです🙆

少しずつ理解を深めていきましょう💪

目次

Webの仕組みを知ろう!

まず初めに、ドメイン・ネームサーバー・Webサーバーの基本的な関係性について解説していきます!

Webの構造を「住所・土地・建物」で理解しよう!

Webの仕組みを説明する際によく用いられる比喩に、「ドメイン=住所」「サーバー=土地」「サイトのデータ=建物」というものがあります。インターネット上でWebサイトを公開するには、ドメインとサーバーの双方が必要です。

しかし、実際の運用ではこれにネームサーバーという要素が加わります。

「ドメイン=住所」「サーバー=土地」「サイトのデータ=建物」と例えるならば、「ネームサーバー=案内人」のイメージです!

ネームサーバーの役割とは?

「〇〇.com(住所) に行きたい!」と入力すると、ネームサーバー(案内人)が「それならこのIPアドレスのサーバー(土地)だよ!」と教えてくれます。

そのおかげで、迷わず正しいサイト(建物)にたどり着けるのです。

※IPアドレスとはインターネットに接続する全ての機器を接続するために割り当てられる最大12桁の数値です。この数値をわかりやすい名前にしたものがドメインです。今回は少々話が逸れていってしまうので割愛します。

ドメインにアクセスがあったとき、そのリクエストを適切なWebサーバーへ案内するのがネームサーバーの役割です。

  1. ドメインにアクセス
  2. ネームサーバーが「このドメインはこのサーバーですよ」と教える
  3. Webサーバーが該当のWebサイトのデータを返す

この流れを理解しておくと、トラブル発生時や設定変更時にもスムーズに対応できるようになります!

ここまでのまとめ

■実際の設定項目とその関係

設定対象目的
ドメインどのネームサーバーを使用するかを指定
ネームサーバーどのWebサーバーを参照するかを示す(DNSレコードなどを含む)
Webサーバー実際のWebサイトのデータを保管し、配信する

■ワンポイント

ネームサーバーは「ドメイン」と「サーバー」を結ぶ中継地点のような存在です。これを理解しておくことで、問題発生時の切り分けや設定の意図が把握しやすくなります。

よくある構成パターンを知ろう!

ここからは実際のクライアントワークでよく出会うサーバー利用パターンを見ていきましょう!

パターン①:ドメイン管理とネームサーバーが同じサービス

  • ドメイン:お名前.com
  • ネームサーバー:お名前.com
  • Webサーバー:Xserver

この構成では、ドメイン管理とDNS設定が同一サービス内で完結しますが、Webサーバーは外部になります。

「DNS」について

DNS(Domain Name System)とは、IPアドレスとドメインを紐づけているシステムです。ドメイン名からIPアドレスを特定できるように管理しています。

パターン②:ネームサーバーもWebサーバーと統一

  • ドメイン:お名前.com
  • ネームサーバー:Xserver
  • Webサーバー:Xserver

このように、Webサーバー提供元のネームサーバーを利用することで、サブドメインの設定やSSL設定などが容易になるケースがあります。

パターン③:Studioを使用して独自ドメインでWebサイトを公開する場合

  • ドメイン:お名前.com
  • ネームサーバー:お名前.com
  • Webサーバー:Studio

パターン①と似ていて、ドメインを取得したネームサーバーとStudioを接続する流れです。DNSレコードを変更しているのでStudioからリニューアルして違うWebサーバーでWebサイトを公開する場合は注意が必要です。

注意しておきたい点は?

各社のサービスには独自の制限がある場合があり、特定の機能を利用するには、指定されたネームサーバーを使用する必要があることがあります。

例:Xserverの無料SSLを利用するには、Xserverのネームサーバーを設定する必要がある。

一部のサーバー(例:ロリポップ)では、外部で取得したドメインに対してDNSレコードの編集が制限される場合があります。

参考:DNS設定に関する制約の事例

https://aging.co.jp/megumemo/2019/07/08/24277/

現場でよくある対応パターンを知ろう!

新規案件などでは、「ドメインもサーバーもXserverで統一」など、設定がシンプルになる構成を推奨することが多いです。

一方で、既存の環境を引き継ぐケースでは、様々な構成や制約に対応しなければならないため、基本的な仕組みを理解しておくことが不可欠です。

まとめ

Webサイトの公開には、ドメイン・ネームサーバー・Webサーバーの連携が欠かせません。

日常的に意識することは少ないかもしれませんが、いざというときに慌てず対応できるよう、基本的な構成と役割の理解を持っておくことが重要です。

まずは、よく利用するサービスでの構成例を整理し、自分の中で「対応しやすい型」を持っておくと安心です。

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