【よくある!】WordPressサイトのリニューアルで気を付けるポイント8選!

過去にWordPressで作成されたWebサイトをリニューアルするという案件は、かなりたくさんあります!

実際に対応することになった時、公開間近に起こるイレギュラーで焦らなくてもいいように、気を付けておくべき点を実例ベースでまとめました🙌

目次

クライアントの要望を確認しよう!

まず最も重要なのはクライアントの要望です。

今までどのような理由でWebサイトを持っていたのか、リニューアルする意味は何なのか、これらに関しては通常のヒアリングとやることはほとんど変わらないのでいつも通り挑んでください👌

ヒアリングをした上で、注目してほしのは「リニューアルをするのはどの部分か」です。

例えば、過去にほとんどor全く記事を更新していなかったような場合については新規に制作するのとさほど変わらないので、過去記事も必要ないという場合は新規作成のつもりで準備を始めましょう。

しかし、過去に数百件規模の記事を投稿しており、さらに投稿タイプも複数使用しているとうような場合で、それを全て残した上でリニューアルするとなれば、なるべく構造を崩さないようにリニューアルする必要があるので取り扱いに注意が必要です。

一部、WordPress→WordPressのリニューアルでなくても、リニューアル案件の際に注意しなければならないポイントも含まれていますが、見るべきポイントを確認していきましょう✨

※WordPress→WordPressのリニューアルを行う際は、リニューアル調査と共に以下の調査をすべきなので、サーバーやWordPressのログイン情報などはできる限り早くもらっておきましょう!

①レンタルサーバーの状況は?

様々なリニューアル案件でかなりのキーパーソンになるレンタルサーバー。

WordPressを既にインストールして使用している場合はPHP対応しているかの確認は必要ないですが、以下の点は必ず確認しましょう。

  • サーバーのストレージは余裕があるか
  • 最新のPHP(2025年10月現在で8.3以降)に対応しているか
  • 現状のPHPバージョンは何になっているか
  • セキュリティの設定は何が行われているか

一つずつ解説していきます!

サーバーのストレージは余裕があるか

そもそもWordPressを使用していたのであればほぼ問題ないのですが、稀に安いプランでカツカツの状況でWebサイトを維持されている場合があります。バックアップが取れないほどの余裕のなさであればプランの変更を検討した方がいいことをクライアントに伝えましょう。

例えばAll in one WP Migrationなどの引越し系プラグインでは、データをエクスポートする際にバックアップを作成します。容量が残り少ない場合はこれすらできないことがあるので気を付けましょう。

最新のPHPに対応しているか

これも大手のものや名の通ったサーバーを使用していればほとんど問題ないですが、最新のPHPバージョンへの対応が遅れている名前の聞いたことのないサーバーが極稀にあるので注意が必要です。

もし、対応が遅れている・サービスが止まっているようなサーバーを契約している場合は、サーバーを引っ越す提案をしましょう。PHPを最新に更新できないとWordPressのコアやプラグインもアップデートできないということになるので、大切なWebサイトを守るためにも必ず確認しましょう。

現状のPHPバージョンは何になっているか

現状のサーバーのPHPバージョン(と、WordPressのコアバージョン)が何になっているか確認しましょう。よくあるのは10年以上前に作成されたサイトでPHPバージョンが5系のまま止まっているなどという事例です。この場合、PHPバージョンをいきなり上げると画面が真っ白になりログインすらできなくなるといった事故に繋がるので要注意です。

もし、過去データを残さずリニューアルするのなら一旦WordPressを削除してからバージョンを上げてWordPressを入れ直すなどの流れで良いですが、先ほど説明した事故が起こってしまうとデータごと消さざるを得ないという状況にもなるので要注意です。

セキュリティの設定は何が行われているか

基本的にはSSL対応しているかだけ確認してください。他にもセキュリティのためにすべきことはありますが、そこが出来ないと近い将来に検索に上がってこないWebサイトになっていってしまうので気を付けましょう。

その他のセキュリティ対策としてはWAFの設定や海外IPブロックなどがありますが、格安SIMの回線が稀に海外IP認定されてしまうこともあり対策としては賛否あります。サーバー上では異常な動きをメールで報告するというような設定や2段階認証を取り入れるなどしてサーバーに入られないということを意識しましょう。

②データベースの状況は?

WordPressサイトは必ずデータベース(多くはMySQL)が使用されています。こちらのデータベースにもバージョンがあるので必ず確認してください。一応、古いバージョンでも動きはしますが、セキュリティ的には全然良くないので、PHPバージョンと共に確認しましょう。

ここまでの①と②は公式ドキュメントでも一部言及されています。確認しておきましょう!

https://ja.wordpress.org/about/requirements/

③WordPressテーマは何を使用している?

さてここからはWordPressの中身を確認していきます!

まずは管理画面から確認できる概要部分を見ていきましょう。

  • WordPressのコアバージョンは?
  • テーマは何を使用している?
  • functions.phpには何か書き足している?
  • パーマリンク設定は何になっている?

WordPressのコアバージョンは?

これは最新になっていることが望ましいです。PHPバージョンが最新のものに追いついている場合は基本的にはWordPressのバージョンも更新されているはずです。

もし、PHPバージョンが古いことが原因で更新できていない場合はPHPバージョンの更新と共に対処をする必要があるので注意しましょう。(特に大量の過去データを残してリニューアルする場合)

テーマは何を使用している?

制作会社や個人がオリジナルテーマを作成している場合と、有料テーマを使用している場合があります。有料テーマの場合は記事等もたくさん落ちているので比較的機能については分かりやすいですが、オリジナルテーマの場合は構造や関数が複雑になっていることもあるので構造把握の段階で少し時間をかけるようにしてもよいでしょう。

functions.phpには何か書き足して入る?

functions.phpに限らずですが、独自で関数を書き足して何かしらの機能を自作している場合があります。

例えば、投稿タイプを増やすのに独自で関数を書いてプラグインを使用せずに作成することも可能なのでそれを利用している場合はテーマを切り替えた時点で今まであったものが表示されなくなったり、最悪の場合消えたりする可能性があります。

これは外観メニューのテーマファイルエディターから見ることが可能です🙆‍♀️

パーマリンク設定は何になっている?

基本的には何に設定されていても大丈夫ですが、変えるとURLが今までと変わって被リンクを変更しないといけないことが出てき兼ねなかったり、過去に紹介された記事などから404に飛んでしまうなどという可能性もあるので、特殊な設定がなされている場合はコーダーに必ず伝えます。

④旧エディター?ブロックエディター?

最近ではブロックエディターが主流ですが、未だに旧エディターを気に入って使っている人もいます。あまり旧エディターとブロックエディターとで制限はないですが、ものによってはプラグインが動作しないこともあるので旧エディターだった場合は若干注意が必要です。

Webやインターネットが少々苦手というクライアントの場合、旧エディターからブロックエディターに変わることで抵抗ができて更新できなくなるなどの可能性も無くはないので、旧エディターの使用を継続しても問題はありません。どちらでもいいという場合はブロックエディターで作る方が制約が少ないです🙆‍♀️

また、投稿タイプや使用者によって旧・ブロックを切り分けることも可能なので制約のあるプラグインを使用しないという場合はそのような対応もできます!

⑤プラグインは何がある?

続いてはプラグインの確認です!気をつけることが多いのでじっくり確認しましょう!

  • プラグインは何が入っているか、何個入っているか
  • 実際に使用しているものはどれか
  • どこにプラグインの機能を使用しているか
  • いらないのに無効化のまま置いているものはないか

少々難ありな投稿に関しては次で解説するので、まずは概ねどのプラグインにも共通して言える部分を確認していきましょう。

プラグインは何が入っているか、何個入っているか

筆者は最大でプラグイン50個超のサイトを見たことがあるので、そういった場合は次以降のポイントを参考に精査していきましょう。

不要なプラグインを残していたり、何ヶ月も更新されていないプラグインが入っていたりするとそれだけでセキュリティの穴になるので、「何のプラグインか、更新がされているものか」を一つずつ確認してください。

実際に使用しているものはどれか

こちらは有効化されているプラグインは何かという話ではなく、「有効化しているのに使用していないものはないか」の精査をしましょうということです。とりあえず有効化しているが使っていないという場合は、サイトの容量・セキュリティの観点で不要なので消す方が良いです。

今すぐに消すという訳でなく、リニューアルは元あるサイトに新しいテーマを入れてカスタマイズしていく形になると思うので、それを新しく公開する際には入れてなくて良いですという意味合いです。

もちろん、いらないと分かった時点で消してしまっても問題ないです🙆‍♀️

どこにプラグインの機能を使用しているか

稀に、本来の目的以外に見えないところでプラグインの機能を活用している場合があります。

過去に「ContactForm7」を使用していて、「Flamingo」を導入しているお客様で、「別に管理画面からメールを確認できなくていいから消していいよ」と指示があり削除したところ、実はFlamingoで生成されるお問い合わせのシリアルナンバーが外部ツールのid生成に使用されていたということがありました。

非常に稀なので毎回注意が必要な訳ではないですが、もしあれば以前のサイト制作時の仕様書などをクライアントが持っていればもらっておきましょう。

いらないのに無効化のまま置いているものはないか

これは何度も説明している通りセキュリティの観点からも良くないので、可能な限り「そのプラグインが入っていた理由」を確認して必要でないのであれば消しておきましょう。

クライアントの中には「いらないけど消し方が分からなかった」という場合もあるので、確認してあげると満足度も高まります🙆‍♀️

⑥投稿の構造はどうなっている?

投稿に関しては公開後のクライアントの使用感に直結する部分でもあるので、現在の使用感や問題点なども併せて把握しておきたいところです。

  • 「投稿」で何が行われている?
  • 投稿タイプはいくつある?
  • カテゴリやタクソノミはカスタムされている?
  • カスタムフィールドはある?
  • どんな投稿をしている?

「投稿」で何が行われている?

まずは「投稿」の種類や内容を確認しましょう。複数のジャンルの記事をカテゴリだけでページをだし分けて管理している場合もあれば、固定ページのように利用していることもあったりするので投稿されている記事のジャンルや内容、投稿方法を確認します。

リニューアルに向けて作成した構成に当てはまらない記事が出てきたらどう分類するかも考えないといけなくなるので、現状どのように投稿を活用しているのかは確認しておきましょう。

投稿タイプはいくつある?

記事のジャンルごとに投稿タイプを分けて管理している場合、できるだけ構造を崩さない方がクライアントにとっても使い勝手がいいので複数ある場合はどのように作成されているかを確認しましょう。

プラグインで作成されている場合はよいのですが、テーマ内に関数で組まれている場合はリニューアル後のWebサイトにもその関数が書いてある必要があるので要注意です。

プラグインの場合は念の為、どのプラグインでどんな設定がなされているか目を通せると良いです!

カテゴリやタクソノミはカスタムされている?

これも投稿タイプと同じですが増やされている場合はどのように管理されているかを確認しましょう!コードで増えているのか、プラグインで増えているのか、のレベルで問題ないです!

カスタムフィールドはある?

カスタムフィールドに関しても、関数で独自に入れている場合とプラグインを使用して入れている場合があります。これはリニューアル後に必要になるかどうかは、調査の段階では決まってないことが多いのであるかどうかだけの確認でOKです!

どんな投稿をしている?

最後に、クライアントの投稿内容も確認しておきましょう!

簡単に少量のテキストだけなのか、図や表・画像等を入れて作り込んでいるのかによってデザイン要件の量が変わってきます。「表を入れたけど何だか思ってたのと違う!」と後からなってはいけないので、軽くでいいのでどういう投稿をしているかは目を通しておきましょう。

⑦データはどこまで再利用する?

リニューアルに伴って、これまで持っていた固定ページや記事をどのように扱うかは最初に決めておきましょう。

ゼロから新規で構築したファイルでインポートすると、方法によってはデータベースが上書きされてこれまでの記事等がすべて消えてしまいます。今までの分も使用したい場合は現在の環境の中に新しくテーマを入れる方向で調整するのがベストです。

SEOの観点から言うと、リニューアル前後で内容が同じページのURLはあまり変えるべきではないです。固定ページでは、固定ページごとのテンプレートを新しいテーマのものに変更するだけで変更できますよ🙆

⑧クライアントは何を重視している?

何よりも重要なのはこれです、これに尽きます。

クライアントが今回のリニューアルで何を求めいているかをしっかりと聞き取って、言葉として残しておきましょう✨

とりあえず見た目だけ変えたいのか、何もかも一新したいのか、その間のグラデーションもあるのでクライアントの期待値は必ず確認してください!

まとめ

今回は「WordPressからWordPressのリニューアル時に気を付けること8選」を紹介しました。

代表的なもので且つWordPressに絞った解説なので、「こういう場合はどうしたらいい?」という事象が出てきたらぜひぜひメンター陣にご相談くださいね🙌

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