せっかく作ったお客様のサイト、検索で上位表示させたいですよね!
新規ドメインでも、小規模サイトでも、SEO対策をすることで検索表示で上位を狙うことは可能です。
様々な対策方法があるのですが、今回はその中でも「そもそもSEOとは?」「最低限するべきことは?」といった内容を解説していきます💪
そもそもSEOってなに?
SEOとは、Googleなどの検索で見つけてもらいやすくする工夫のことです。
広告を出してお金を払えば検索結果の上に表示されることもできますが、SEOはそうではなく、自然に検索結果に表示されるように整える仕組みを指します。
「お店の看板」をイメージしてみてください🤔
どんなに素敵なお店でも、看板がなければ初めて通りすがった人の目には留まりにくいですよね。
でも「本屋さん」と書かれた分かりやすい看板があれば、「本を探している人」が自然に立ち寄ってくれる可能性が高まります。
Webサイトでも同じことが言えます。
SEOは「インターネット上で、お客さんに見つけてもらえる看板を設置すること」だと考えるとイメージしやすいでしょう。
小規模サイトでもSEOが大事なの?
新規のWebサイトで、小規模事業で、SEOなんてとてもじゃないけど厳しいのでは…と考えがちですが、小規模な事業だからこそSEOの力が必要になります。
たとえば、地元の美容室を例に考えてみましょう。
大手チェーン店のようにテレビCMや大量のネット広告を出せるわけではありませんよね。
でも「〇〇市 美容室」と検索したときに自分のお店が表示されれば、広告費をかけなくても新しいお客さんを獲得できます。
他にも、地域の工務店、整体院、学習塾など、地域名+サービス名で検索されるビジネスは特にSEOと相性が良いです。
さらに、検索で表示されること自体が「このお店は信頼できそう」という安心感につながります。
【補足】SEOの仕組みをざっくり解説💡
ここで、少しだけ検索エンジンとSEOの仕組みを解説します!
Googleなどの検索エンジンは、次の流れでWebページを扱っています。
- クロール(巡回)
→ 「クローラ」と呼ばれるロボットが、インターネット上を巡回して新しいページや更新されたページを見つけます。 - インデックス(登録)
→ 見つけたページの内容を整理して、検索エンジンのデータベースに登録します。 (本でいうと“図書館の本棚に並べる”イメージです📚) - ランキング(評価・順位付け)
→ 検索ユーザーのキーワードに対して、登録されたページの中から「どれが役立ちそうか」を判断し、順位をつけて表示します。
👉 SEOは、この「クロール → インデックス → ランキング」の流れをスムーズにし、自分のサイトを“より良く見つけてもらうための工夫”なんです。
SEOの3つの柱🌲
SEOは大きく3つの要素に分けられます。
テクニカルSEO(技術的SEO)
テクニカルSEOとは、コードやサーバーでの設定をはじめとする内部構造のSEOです。
- ページが重いとすぐにユーザーが離脱してしまう
- スマホで正しく(見やすく)表示されないと使いにくいと感じられる
- https:// で始まる「SSL対応」をしていない場合、危険なサイトと見なされてしまう
こうした部分はディレクター自身がコードを書く必要はありませんが、「この辺りは気をつけてね」とコーダーやエンジニアに依頼できると強いです。「ページの表示速度を気にしてほしい」「構造化マークアップを心がけてほしい」といった声かけですね!
また、スマホでの表示に関してはデザインの分野にも関係してきます。別コラム記事「実務でよく使う!便利ツール紹介」でスマホでのデザイン確認方法を解説しているので参考にしてくださいね!
※hタグやmetaタグ、alt属性の扱い、SEO系プラグインについても別コラム記事「実務でよく使う!便利ツール紹介」で解説しているので参考にしてくださいね!
コンテンツSEO
コンテンツSEOはその名の通りWebサイトのコンテンツで行うSEO対策で、
- お客さんが検索するであろう言葉でページを作ること
- たとえば「整体」ではなく「肩こり 整体 〇〇市」など具体的な言葉
- 店舗の強み(深夜営業、駅から徒歩3分、女性専用など)を文章に盛り込むことも効果的
ここはクライアントやライターと一緒に考える部分です。ディレクターが「ユーザー目線」で企画をリードできると安心されます。特に規模の小さい案件ではこの部分をディレクターが預かることも多いので、強みの部分をヒアリング時から意識しテキストに盛り込むようにしましょう!
外部評価
外部評価とは、Webサイトがそのサイト外からどれだけ評価されているかを示すものになります。
- 他サイトから紹介される(リンクされる)
- SNSでシェアされる
- Googleマップや口コミで高評価がつく
自分で操作できる部分は少ないですが、信頼を積み重ねることが大切になってきます。制御不可能な部分にもなるのでこれ頼みにしないよう気を付けましょう。SNSでのシェアは手軽にできるので、お客さん自身にも宣伝してもらったり、完成したサイトを友達や仲間にSNSで報告したり、様々な個所でアピールしていきましょう🙌
⚠ブラックハットSEOについて
ブラックハットSEOとは不正な方法で検索順位を上げようとするSEOのことです。具体的には以下のような施策があります。
- キーワードスタッフィング
→キーワードをたくさん羅列し検索エンジンからの評価を高めようとする手法 - 隠しリンク
→ユーザーからは見えないようにリンクを設置する手法 - ワードサラダ
→被リンクを得るために意味不明なコンテンツを生成する手法 - ペイドリンク
→有料の外部リンクを大量に購入する手法
他にもたくさんあるので、気になった方は調べてみてくださいね!
※真面目にコンテンツを作成していれば抵触するようなことはないような施策ばかりではあります。
GoogleもこういったWebサイトが上位表示されないようにアルゴリズムのアップデートを続けています。アップデートされるたびに悪い業者が新たな手法を見つけて、さらにそれがアップデートで改善されるといったいたちごっこを繰り返している現状です。
先ほども申し上げた通り、真面目に正攻法でWebサイトを作成している分には抵触するようなコンテンツはできないですが、例えばWebサイトのリニューアルの場合は元のサイトにそういった施策がなされている可能性がゼロではないので検証ツールやコードの内部で確認しましょう🙆
GoogleにブラックハットSEOをしていると判断された場合はペナルティを受けて、検索表示から削除される場合もあります。ブラックハットSEOはリスクしかないコスパの悪い対策になります。
Webサイトをディレクションする際に、以上の点は最低限おさえておきたいポイントです💡
初めのうちは少々難しいかもしれませんが、学ぶと奥が深くて面白い分野です!
SEOをもう少し詳しく学ぶにはこちらの書籍がおすすめです!
『強いSEO “SEOおたく”が1000のサイトを検証してわかった成果を上げるルール』竹内 渓太 (著)
→ https://amzn.asia/d/5Ye3KgV
また、更にがっつりとSEOを学びたい方はWEBMARKS社とコラボした「SEO集中特訓講座」もあります🙆✨
お客さんにはどう説明する?🤔
クライアントに「SEOって何ですか?」と聞かれたとき、どう答えるかはディレクターにとって大事なポイントです。
ここで専門用語を並べてしまうと「難しそう…」と身構えられてしまいます。
だからこそ、やさしい言葉に置き換えて説明する力が必要です。
たとえばこんな言い方ができます。
- 「ブログのタイトルは、“誰が何をしているか”が分かると、読者にもGoogleにも伝わりやすいです」
→「『お知らせ』よりも『〇〇市の美容室△△ヘアサロン、春のキャンペーン開始!』とした方が検索に強く、内容も一目で分かります。」 - 「写真に説明文(alt)をつけると、画像検索にも表示されやすくなります」
→ 「例えば“ラーメンの写真”に『〇〇市で人気の味噌ラーメン』と入れておけば、画像検索で見つけてもらえる可能性が上がります。」
こうした具体的な説明なら、「なるほど!そんな感じならできそうですね」と受け入れてもらいやすくなります。
特にWebサイト公開後は、記事タイトルや画像のalt説明など、日々の更新部分はクライアントが自分で入力するケースが多いです(運用をこちらで受けない場合)。
そのため、私たちができる工夫は、クライアントが迷わないように 例文リストを作って渡してあげることです!
- 「イベントのお知らせ」より → 「〇〇市△△サロン、夏のキャンペーン開始!」
- 「商品紹介」より → 「〇〇市で人気の△△ケーキ、新商品発売」
こうした例を用意しておけば、「何を書けばいいんだろう…」と悩むクライアントもスムーズに運用を続けられます🙌
小規模案件でよくある勘違い
SEOについては今や検索するとたくさんの情報が出てきます。
打ち合わせを終えて帰宅後にクライアントが検索して、過剰な宣伝煽りを真に受けてしまうことも…あるかもしれません。
ネットの情報が全てだと信じている人も一定数いるので、もしそういう状況になってしまった場合は冷静に補足してあげることで、不要な不安やトラブルを防ぐことができます。一例を見てみましょう👇
- 「SEOをやれば必ず検索の1位になれる」
→ 実際には、どんなに対策をしても検索順位は競合や市場状況によって変わります。 例えるなら、駅前に何十件もある飲食店の中で「絶対1番人気になります!」とは言えないのと同じ。
👉 クライアントには「順位だけを目的にするのではなく、“見つけてもらいやすい状態を続けること”が大切です」と説明しましょう。 - 「ホームページを作れば自動で集客できる」
→ 実店舗と同じで、看板を出しただけでは人は集まりません。イベントやチラシなど工夫が必要です。
👉 「ホームページはスタートライン。公開後にどんな発信をしていくかが大切です」と説明できます。 - 「1ヶ月で成果が出る」
→ SEOはマラソンのようなもので、半年〜1年かけて少しずつ効果が見えてきます。
👉 「すぐに成果が欲しいなら広告、長期的に安定した集客が欲しいならSEO」という対比で話すと理解してもらいやすいです。
こうした勘違いは、クライアントに悪気があるわけではなく、情報が多すぎて混乱してしまっているだけです。
私たちが冷静に補足してあげることで、「この人に任せれば大丈夫」と安心してもらえます。
大切なのは、「すぐに成果が出る魔法ではないけれど、地道に続ければ必ず力になる」 という姿勢を一緒に共有することです。
Webサイト公開前に最低限チェックすべきこと
SEO専門家ではなくても、以下の点はディレクターとして最低限チェックできると安心です。
- ページタイトルやmeta descriptionが空白になっていないか
例:「ホーム」だけだと検索では埋もれてしまいます。 「〇〇市の美容室|△△ヘアサロン」と具体的にすれば、検索結果でも目を引きます。 - 見出しタグが正しい構造で構成されているか
見出しがあると、クローラも構造を認識しやすくなります。 👉ここまでの2つは、別コラム記事「便利ツール一挙紹介!」で確認できるツールを紹介しています! - Webサイト自体が重すぎないか
スマホでWebサイトを開いたときに3秒以上かかると、それだけで50%以上離脱率が上がると言われています。機会損失にならないよう、画像データの最適化を気にしましょう!
この3つを意識するだけで最低限のSEO対策になります!
こうしたポイントを把握しておけば、制作チームに適切に依頼できるだけでなく、クライアントにも“ちゃんと見てもらえてる”という安心感を与えられます✨
まとめ:SEOは“お客さんのビジネスを応援する設計”
SEOは「裏ワザで検索順位を上げる魔法」ではありません。
ユーザーにとってわかりやすく、お客さんの魅力をきちんと伝えるための設計です✨
クライアントワークをする際に求められるのは専門知識をすべて暗記することではなく、
- 「SEOはなぜ必要か」をクライアントにも説明できること
- 制作チームに「ここを気をつけてほしい」と伝えられること
まずはこの2つです!
誰もが初めは初心者なので難しいかもしれないですが、小さな意識や工夫でもSEOの成果につながります。完璧を目指すより、まずはできることから始めてみましょう💡
クライアントにも喜ばれるWebサポーター人生の始まりです✨
